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人件費がかからず儲かると聞いて無人販売店を始めたのに、売上が伸びず、続けるか閉めるか迷っている経営者は少なくないはずです。
一時期は街のあちこちにあった無人の餃子店やスイーツ店が、最近はほとんど見かけなくなりました。
無人販売店が減ったのは、人件費がなくなっても固定費は残り、リピートの理由が弱く、参入しやすいぶん競合も増えたためです。
今回は、無人販売店の閉店が続く理由と、始める前に持っておきたい3つの考え方を、店舗の売却や撤退を扱う私たちの立場から整理します。
- 無人販売店がコロナ禍に一気に増えた背景
- 人件費がなくても固定費が重くなる理由
- リピートされにくく競合が増えた理由
- 人件費を削れば儲かるとは限らない理由
- 始める前に決めておきたい撤退の考え方
- 無人販売店を運営していて、売上が伸びず続けるか悩んでいる経営者
- 無人販売や無人店舗への参入を考えている方
- ブームに乗った出店で失敗しないための見極め方を知りたい方
- 閉店や撤退の線引きを事前に決めておきたい方
無人販売店がコロナ禍に増えたのは非接触と手軽さがそろっていたから

無人販売店が増えたのは、非接触が求められた時期に、小さな店で手軽に始められたためです。
2021年ごろに無人の餃子店やスイーツ店が広がった
2021年ごろから、無人の餃子店やスイーツ店、冷凍食品の店をよく見かけるようになりました。今からおよそ5年前のことです。
そもそもなぜ無人販売店は増えたのでしょうか?

非接触が大前提でした。接客スタッフがいなくても営業でき、小さな箱で始められて、営業時間も長くできます
冷凍食品が中心で廃棄のリスクが小さかった

冷凍食品は生ものと違って日持ちするため、売れ残りを捨てるリスクが小さい商売でした。
需要と供給がかみ合ったことで、これなら自分にもできると考えた人が参入し、数が増えていきました。
無人販売店が閉店するのは人件費以外の固定費が残るから

無人販売店でなくなるのは人件費だけで、ほかの固定費は営業を続けるかぎり出ていきます。
家賃・電気代・設備費は無人でもなくならない
人手がいらず合理的に見える無人店舗が、なぜ閉店してしまったのでしょうか?

人件費がゼロでも、固定費がゼロにはならないからです
毎月の家賃と電気代に加えて、冷凍庫などの設備や商品の原価が必要です。清掃の手間も省けず、集客のために広告宣伝費を使った店もあります。
売上の増減にかかわらず、毎月決まって出ていく費用のことです。家賃などが当てはまります。
人件費がなくなっても、売上が立たなければ固定費を賄えず、赤字になります。
コロナ禍が終わると普通のスーパーが競合になった

無人販売店が増えると、ライバルも増えていきました。コロナ禍が落ち着いてからは、普通のスーパーやコンビニの冷凍食品とも競うことになり、勝ち続けるのが難しくなりました。
無人販売店の売上が落ちたのはリピートの理由が弱く参入しやすかったから

無人販売店は、通い続ける理由が弱く、始めるハードルも低かったため、客が定着せず競合だけが増えました。
冷凍食品はスーパーでも買えるので通い続ける理由が弱い
ほかにはどんな理由があったのでしょうか?

リピートする理由が弱かったことです。冷凍食品ならスーパーでもコンビニでも買えるので、そこへ行き続ける必要がなくなりました
物珍しさで一度は利用しても、2回目は足が向かなくなりやすい業態でした。
店舗には、人がいて賑わっていることも大切です。コロナ禍という特別な背景があったから伸びた業態だといえます。
参入のハードルが低く成功をまねする人が続いた
無人で成功した店が1つ出ると、手離れがよく、ストック収入になりそうだと見て、まねする人が続きました。
簡単に始められるビジネスは、誰でもまねできるため、競合が増えやすくなります。
無人店舗は盗難も撤退の理由になる

無人だと盗難も多いのでしょうか?

多いみたいです。撤退する理由の1つになっています
無人販売店を撤退する理由の1つは、盗難が多いことだといわれています。
無人販売店の閉店から学べるのは人件費とブームと撤退の3つの考え方

学べることは3つあり、人件費を削れば儲かるわけではないこと、ブームと需要を取り違えないこと、始める前に撤退を決めておくことです。

3つあります。1つ目は、人件費を削れば儲かるわけではないことです
人件費を削れば儲かるわけではない

人件費は経費のなかでも大きな割合を占めるため、減らしたくなるのは自然です。ただ、下げること自体が正解ではないと、無人販売店の閉店が教えてくれます。
ブームと需要を取り違えない

一時的なブームと、続いていく需要は別のものです。ブームの勢いに乗った出店では、この見極めを間違えないようにします。

2つ目は、ブームと需要を間違えないことです
始める前に撤退の線を決めておく

新しい事業に挑戦するときは、うまくいかなかった場合の出口を、始める前に決めておきます。

3つ目は、出店する前に撤退を決めておくことです。売上がどのぐらいに減ったら、3か月赤字が続いたら撤退と、線を持って挑戦したほうがいいと思います
撤退を決めたときに手元へいくら残るかは、居抜き売却とスケルトン返しを試算で比べた記事で確かめられます。
よくある質問
Q無人販売店のようにブームで増えて減った業態はほかにもありますか?
高級食パンの店が挙げられます。勢いよく増えた業態ほど、落ち着くのも早い傾向がありました。
Q無人スイーツはフランチャイズでも参入する人がいたのですか?
いました。無人で成功した店が出るとフランチャイズも増え、スイーツのフランチャイズへの参入を考える人も出てきました。
Qブームの業態に参入するならどの時点で動くべきですか?
儲かっている店を見てから参入するのでは遅いと考えたほうがよいです。早めに情報をつかんで、市場の変化を捉えておく必要があります。
まとめ:無人販売店は固定費とリピート不足を見て撤退の線を先に決める
無人販売店が減ったのは、人件費がなくなっても固定費は残り、リピートの理由が弱く、競合が増えたためです。
- 無人販売店は、コロナ禍の非接触と手軽さを背景に増えた
- 人件費がゼロでも、家賃や設備などの固定費は残る
- 冷凍食品はスーパーでも買えるため、通い続ける理由が弱かった
- 参入のハードルが低く、競合が増えて売上が立ちにくくなった
- 始める前に、撤退の線を決めておく
ブームに乗って始めるときほど、撤退の線を先に決めておいてください。
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