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売上が悪くて閉店したいのに、原状回復費が払えず退去できない飲食店が増えていると聞いています。
閉店には、原状回復費のほかにも出ていくお金が重なります。資金が尽きてから動いても、打てる手は限られてしまいます。
閉店を決めたら、まず契約書を確認して、貸主へ早めに相談することが大切です。
今回は、閉店のときにかかる費用、原状回復費が高くなっている理由、閉店前にすべきことと3つの注意点を整理します。
閉店を考え始めた店舗経営者が、最悪の結末を避けるために今日から動く順番がわかります。
- 閉店のときに原状回復費のほかにかかるお金
- 原状回復費が以前より高くなっている理由
- 原状回復費が払えないと退去できなくなる理由
- 閉店前に確認する契約書と貸主への相談の進め方
- 閉店前に押さえたい3つの注意点
- 売上が悪く、閉店を考えている飲食店の経営者
- 原状回復費が払えるか不安な方
- 閉店でどんなお金が必要になるのか知りたい方
- 居抜きでの退去を貸主へ相談したい方
閉店のときに原状回復費のほかにかかるお金

原状回復費が払えない理由を考える前に、閉店でほかに何が出ていくのかを整理します。
閉店するときに、原状回復費のほかにどんなお金が必要になりますか?

閉店日と解約日のずれで出る家賃、従業員さんの給料、電気代や水道代、仕入れ先への支払いなどがあります
閉店から解約日までの家賃がかかる

解約予告を出してから実際に解約する日までは、閉店していても家賃が発生します。
閉店日と解約日が同じ日にならない場合は、閉店してから解約日までの家賃を見込んでおかないと、資金が足りなくなります。
給料・電気代・仕入れ先への支払いは遅れて来る
従業員への給料は1か月遅れで支払います。電気代や水道代も1か月から2か月遅れで請求が来て、水道は2か月遅れです。
私の事務所でも、電気代は基本料金を含めて7、8千円から1万円になる月があります。店舗ならそれ以上かかるでしょう。
仕入れ先への支払いも月遅れになる場合があり、閉店したあとに遅れて来る支払いを忘れていると、手元の現金を超えてしまいます。
引っ越し費用や中途解約の違約金もある

廃業や引っ越しをする場合は、引っ越し費用がかかります。やめて終わりではありません。
契約期間の途中で解約するときは、契約に設定があれば違約金も必要になります。
ここまでの費用を一覧にすると、次のとおりです。
| 費用 | かかり方 |
|---|---|
| 解約日までの家賃 | 閉店日と解約日が違うと、閉店後も発生する |
| 従業員の給料 | 1か月遅れで支払う |
| 電気代・水道代 | 1か月から2か月遅れで請求が来る(水道は2か月) |
| 仕入れ先への支払い | 月遅れになる場合がある |
| 引っ越し費用 | 廃業や移転で必要になる |
| 中途解約の違約金 | 契約に設定があれば発生する |
閉店全体でいくら持ち出しになるかを家賃や解体費の数字で比べたい方は、店舗閉店の費用はいくら違う?居抜き売却とスケルトン返しを570万円差の試算で比較も確認してください。
原状回復費が高くなっている理由と払えないと起きること

費用のなかでも負担が大きいのが原状回復費です。なぜ高くなっているのかと、払えない場合にどうなるのかを順に見ます。
撤去の人件費と廃棄費用が上がっている
原状回復は、何が高くなっているのですか?

撤去をお願いする業者さんの人件費が上がっていて、その分が価格に跳ね返っています
廃棄にかかる費用も上がっていて、以前の解体業者への依頼額と比べて、1.5倍から2倍ぐらいになっていると聞いています。
貸主が指定する工事は費用を借主が負担する

貸主が指定した業者で工事をするケースもあります。
貸主が指定した業者で行う工事のことで、その費用を借主が負担する形を指します。
いわゆるB工事の費用は借主の負担になるため、撤去するにも大きなお金がかかります。
そこへ昨今のインフレや職人の人件費の上昇も重なり、原状回復費はさらに高くなっています。
払えないと退去できず家賃を払い続ける

原状回復費が払えないと、どうなりますか?

払えないと出ていけません
退去できないまま、家賃を払い続けるしかなくなります。
打てる手として、貸主へ話をして承諾を得たうえで、居抜きで出ていく選択肢があります。
閉店を決めたらまず契約書を確認して貸主へ早めに相談する

閉店して最悪の結末にならないよう、閉店前にすべきことを順番に整理します。
契約書で原状回復の条件と選べる道を確認する
閉店前の最初の一歩は、契約書を見ることです。原状回復をするかどうかも含めて、契約書でどんな選択肢があるかが決まります。
解体や原状回復が必要な場合は、見積もりを取ります。全体をまかなえるだけのお金を残しておくことも欠かせません。
居抜きで引き継げるかを貸主へ早めに相談する

貸主にも早めに相談して、居抜きで引き継げるかを確認しておかないといけませんね

契約書に居抜きのことが書かれていないケースが多いです。貸主にもメリットがある形で伝えて、原状回復するはずのものを居抜きで受けてもらう交渉が大切です
入口の契約だけでなく、出口の条件も大事です。貸主と交渉できる資金が残っているうちに動くことが、閉店では重要です。
私たちも、居抜きで引き継げる方の造作の譲渡先を探す動きをよくしています。ただ、資金が残っていなければ何もできなくなってしまいます。
貸主へ何を示せば居抜きの話を進めやすいかは、スナックの閉店相談を例にした店舗の原状回復を回避できる?造作譲渡を貸主へ相談する3つの交渉材料で、貸主へ提示する3つの交渉材料に整理しています。
閉店前に押さえたい3つの注意点

貸主と交渉するときに、特に気をつけたい点が3つあります。
閉店前に気をつけたい注意点はありますか?

大きく3つあります。設備を勝手に残して退去できないこと、居抜きは貸主の承諾が必要なこと、家賃を滞納しないことです
設備を勝手に残して退去することはできない

設備を勝手に置いたまま退去することは、できません。
勝手に置いて出ていくと、トラブルのもとになってしまいます。
居抜きで退去するには貸主の承諾が必要になる

契約書に居抜きで出てよいと書かれていれば問題ありません。
原状回復して出るよう書かれている場合は、居抜きで出るために必ず貸主の承諾が必要です。
家賃を滞納すると交渉ができなくなる

苦しい状況でも、家賃は滞納しないでください。家賃を滞納してしまうと、こうした交渉もできなくなります。
家賃を滞納して保証会社が間に入っていると、保証料や更新料がかなり高くなりますからね
よくある質問
Q原状回復の見積もりはいつ取ればいいですか?
契約書を確認して、解体や原状回復が必要とわかった段階で取ります。
見積もりと一緒に、全体をまかなえるだけのお金を残しておけるかも確かめてください。
Q居抜きでの退去を貸主へ相談するときは何に気をつければいいですか?
貸主にもメリットがある形で伝えることが大切です。契約書に居抜きのことが書かれていない場合が多いため、原状回復するはずのものを居抜きで受けてもらえるよう交渉します。
家賃を滞納していると交渉ができなくなるので、滞納する前に動いてください。
Q閉店前の相談先は貸主と管理会社のどちらですか?
家賃の滞納や資金の枯渇が起きる前に、店舗に詳しい私たちテナントの窓口へご相談ください。
契約書を確認し、解約条件も見たうえで、進め方を一緒に整理します。
まとめ:資金が尽きる前に契約書を確認して貸主へ相談する
閉店では、資金が尽きてから動くと、さまざまなトラブルが起きます。
原状回復費のほかにも出ていくお金が重なるため、事前に契約書を確認し、貸主へ相談しておくことが欠かせません。
- 解約日までの家賃や給料、光熱費、仕入れ先への支払いも見込む
- 原状回復費は人件費と廃棄費用の上昇で、以前の1.5倍から2倍ぐらいになっている
- 原状回復費が払えないと、退去できずに家賃を払い続けることになる
- 最初に契約書を確認し、貸主へ早めに居抜きの相談をする
- 設備を勝手に残さない、貸主の承諾を得る、家賃を滞納しない
私たちは、貸主でも管理会社でもなく、店舗に詳しい立場でご相談を受けています。契約書をチェックし、解約条件を見たうえで、閉店に向けた進め方を一緒に整理します。
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