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自分の店舗物件を貸すなら、オーナー様も入居者の店が売れているかを見る目を養っておきたいところです。
住宅と違って、店舗は入居者がどれだけ売り上げているかが大事になるからです。
今回は、私が日々どうやって目を養っているのかを、引っ越しをきっかけに入会した24時間ジムを例にお伝えします。
店の面積から賃料を見積もり、会員数から売上を計算して、家賃負担比率と利益まで予想する流れです。
この記事では、利用する店の面積から賃料と売上を自分で計算し、貸主として店の強さを見る習慣を紹介します。
自分の店舗が空いたときや、持っている店舗の賃料が適正かどうかを判断する材料にしてください。
- 利用する店の面積から賃料を見積もる考え方
- 会員数と月会費から店の売上を計算する方法
- 家賃負担比率で入居者の店の儲かり具合を見る視点
- 人件費や設備から利益が残るかを予想するポイント
- 賃料を見るときにビルの過去の空室まで確かめる理由
- 店舗物件を貸していて入居者の売上が見えにくい貸主
- 空室が出たときに賃料が適正かを判断したいオーナー
- 今の条件で貸して利益の出る店になるかを考えたい方
- 利用する店を貸主の目線で見る習慣をつけたい方
住宅と違い店舗の貸主は入居者の売上まで見ておきたい

店舗は住宅と違い、入居者がどれだけ売り上げているかが貸主にとっても大事になります。
住宅は住むための場所なので、借りた人が赤字かどうかを貸主が気にする場面は多くありません。
私はこの見方を、自分が利用する店で日々試しています。きっかけは、事務所の近くへ引っ越して新しいジムに入会したことでした。
利用する店の面積から賃料を見積もる

駅徒歩1分で2階から3階、コンビニ2つ分ほどの広さなら約100坪で、賃料は月200万円ほどと見積もれます。
ジムを利用するときの私は、気持ちいい、きれいだといった感想とは別の視点で店を見ています。
見ているのは、場所と広さ、そして賃料です。
利用者の感想より先に場所と広さを見る
そのジムは水道橋駅から徒歩1分で、場所はとてもいいと感じました。
入った店で運動が気持ちいいかどうかより先に、立地の強さと、フロアの広さを確かめます。
コンビニ2つ分の広さは約100坪

2階から3階にまたがる広さをざっくり見ると、コンビニエンスストア2つ分くらいでした。
コンビニエンスストア2つ分くらいなので、ざっくり100坪くらいかなと思いました
面積は細かく測らなくても、身近な店の広さに置き換えると見積もりやすくなります。
古いビルの2階から3階は坪2万円で月200万円
次に賃料を考えます。水道橋のかなり古いビルの2階から3階で、駅徒歩1分とはいえ、坪2万円ぐらいだろうと見ました。
100坪に坪2万円をかけると、月の賃料は200万円ほどになります。
坪単価の調べ方は、店舗物件の賃料査定方法|相場を調べる2ステップと見直しのタイミングで、貸主の目線から整理しています。
ほかの店でも面積と賃料を考える

この見方は、ジムに限りません。ホワイトニングの店に行ったときも、新築ビルに出ていて賃料が高そうだと考えました。
面積が小さいなと感じることもあります。こうして日々、目を養っています。
自分の店舗が空いたときや、持っている店舗の賃料が適正かどうかを判断できるようになります。
オーナー様も、自分が持つ店舗や自分が利用する店、よく目にする店舗で、この場所の面積はどれぐらいか、この場所の賃料はどれぐらいかを考えてみてください。
会員数と月会費から売上を出して家賃負担比率を見る

会員が1,000人を超え月会費が4,000円なら、売上はざっくり月400万円で、賃料200万円との家賃負担比率は50%になります。
面積と賃料がわかったら、次に、その店が売れているかを考えます。
会員1,000人超と月会費4,000円から月の売上を出す
そのジムは2年前にできた店で、会員はすでに1,000人を超えています。
24時間使えて月4,000円なら安くないですか?
月会費が4,000円なら、1,000人でざっくり月400万円の売上になります。
家賃負担比率は約50%

売上が400万円で、賃料が200万円です。
売上に対する家賃の割合である家賃負担比率は、約50%になります。
ここまでわかると、この店は本当に儲かるのだろうかと、次の疑問が浮かびます。
家賃負担比率は、売上に対して賃料がどれだけの割合を占めるかを表します。このジムの例では、売上400万円に対して賃料200万円なので、約50%です。
飲食店なら席数と客単価で売上を考える
同じ見方は、飲食店でも使えます。
たとえば平日の19時に50席のうち半分が埋まっていて、客単価が3,000円ほどなら、その店のだいたいの売上が見えてきます。
そこから、ここは儲かっていない、ここは儲かっていると考えるのが、利用するたびの習慣です。
人件費と設備から利益が残るかを予想する
利益まで考えるときは、人件費と設備に目を向けます。24時間ジムは、スタッフがいる時間が11時から18時ほどの限定で、シャワーもなく、設備投資が少ないため、比較的ローコストで経営できます。
人件費、運営メンテナンス、光熱費を合わせて売上の約30%と見ると、営業利益率は約20%になります。月に80万円ほどの利益が残る予想です。
本当かどうかはわからないですけど、そういう視点を持つのは大事だと思います
貸す側にとっては、この状況で貸せるのか、貸した店に利益がちゃんと残るのかを見る視点が大切です。
この数字は、聞いた話から組み立てた予想にすぎません。本当かどうかは確かめられないので、予想として扱ってください。
1年縛りと同業の動きから儲かる店を読む

ビジネスモデルまで見ると、ここは儲かる店、ここは厳しい店という違いが見えてきます。
私は自分で利用して、感じて、計算してみることで、この視点を日々持つようにしています。
1年縛りがおもしろいビジネスモデル
そのジムでおもしろかったのが、1年縛りです。入会した私は、1年間やめられません。
ジムにはいろいろなビジネスモデルがあり、そこを見るのも日々の目を養う練習になります。
普段利用する店の混み具合を気にする
ここで、一緒に話していた及川にも、普段の見方を聞いてみました。
普段利用するお店で、ここは人が入っていないな、儲かっていないなと考えることはありますか?
そういうのはやっぱり見ますね
値下げ合戦になると同業は首を絞め合う

話は、私が以前に動画で取り上げたフィットネス業界の倒産に広がりました。
今のお話を聞きながら、値下げ合戦になるとお互いに首を絞め合っているのかなと思いました。工夫して利益を出せているのは、やっぱり大手ならではなんだなと感じます
フィットネスクラブの倒産が増える背景は、フィットネスクラブの倒産が増加|貸主がパーソナルジムの入居審査で確認したい5項目で貸主の目線から整理しています。
囲い込みの強さは通うジムが1つに絞られること
ジムは競合が多く、一度通い始めた人は、ほかのジムには通わなくなります。
1人が実際に利用できる店舗は1つだけなので、1年縛りの囲い込みは強力です。
利用人数とビルの過去から店の実情を推測する

利用人数とビルの過去を知ると、実際の賃料が相場より安い可能性も見えてきます。
売上や利益の予想に加えて、実際にどれくらい使われているのかも見ておきたいところです。
ピークでも20人から30人ほどで幽霊会員も多そう
ジムの利用人数には、きっと上限があります。ただ、予約も要らず、いつでも行ける状態です。
聞いてみたら、一番多い時でも20人から30人ぐらいらしいです
20人来ても、そんなにきつい感じはしなかったです。ランニングマシンも4つありました
1年縛りなので、10か月残っていてもほとんど来ない人もいそうです。幽霊会員も多いのではないかと見ています。
コロナで空いていたビルは賃料が下がった可能性もある

賃料についても、見方を足せます。
ジム運営会社の力で、この家賃よりかなり下げてもらっているかもしれないですよね
実はこのビルは、ずっと決まっていなかったんです
このビルが空いていたのは、コロナで入居していた店舗がなくなったからです。水道橋はオフィスワーカーが中心で、オフィスも東京ドームのイベントもなくなり、全滅の状態でした。
立地の強さは、誰がその場所を使うかで変わります。業種ごとの立地の見方は、店舗にとって良い立地とは?貸主が知っておきたい業種別の見極め方で詳しくまとめています。
ビルが長く空いていた背景を知ると、今の賃料が相場より下がっている可能性まで考えられます。
賃料だけでなく売上まで日々見る習慣を持つ

賃料だけでなく売上まで日々見ていくと、店舗を貸すオーナーとして一層おもしろくなります。
自分の店舗をどうするのか、どういう店がいいのかを考えるときに、こうした視点で見てもらえればと思います。
- この店の面積はどれぐらいか
- この店の賃料はどれぐらいか
- この店の売上はどれぐらいか
利用するたびに考えるだけで、目は少しずつ養われます。
まとめ

店舗を貸すオーナーが日々目を養うには、利用する店の賃料と売上を自分で計算してみるのが近道です。
- 面積は身近な店の広さに置き換えて見積もる
- 賃料は面積と坪単価から月額を出す
- 売上は会員数と月会費のように、店ごとの数字から計算する
- 家賃負担比率は賃料を売上で割った割合で、儲かるかを考える入口になる
- ビルが空いていた背景まで知ると、賃料が下がっている可能性にも気づける
この視点を日々持つことが、自分の店舗が空いたときや賃料を決めるときの判断力につながります。
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よくある質問
Q店舗の賃料はどのように見積もればよいですか?
店の面積と、駅からの距離やビルの古さ、階数を見て坪単価を考え、面積にかけて月額を出します。
今回のジムは約100坪で坪2万円と見て、月200万円でした。見立てなので、実際の賃料とは限りません。店舗物件の賃料査定方法で、募集中の貸店舗から坪単価を調べる2ステップがわかります。
Qお店の会員数や客単価がわからないときはどうすればよいですか?
利用するたびに、お店の人へ会員数などを聞いてみるのが1つの方法です。
聞いた数字から売上と利益を予想しますが、本当かどうかは確かめられません。予想として扱い、断定しないでください。
Qジムや飲食店以外の店でも同じように考えられますか?
考えられます。ジムと飲食店のほか、ホワイトニングの店でも、新築ビルに出ていて賃料が高そうだと見立てました。
利用した店や目にした店で、面積、賃料、売上をそのつど考えてみてください。
Q入居中のテナントが破産したら貸主はどうなりますか?
破産後にすぐ再募集できるとは限りません。店内に設備や什器が残っていると、貸主の判断だけで処分を進めると問題になる可能性があります。
実例では、閉店から後継テナントの募集相談まで約半年空きました。テナントが破産したら再募集までどうなる?約半年動けなかった実例と貸主の備えで、契約前から備えたい点を整理しています。
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