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こんにちは、テナントの窓口のくっつーです。
造作譲渡契約書は、現借主が次の入居候補へ、床・壁・天井、カウンター、厨房機器などの造作を譲り渡すための契約書です。何をどこまで含めるかは案件ごとに決めます。
造作譲渡契約書には、譲渡内容の証明、原状回復の負担整理、会計処理の資料、設備不具合の責任範囲を定める役割があります。
ただし、売主と買い手の契約だけで、貸主に対する原状回復義務が自動的に消えたり移ったりするわけではありません。
最低限、当事者、物件、対象物、金額、支払日、引渡し、解除条件、設備状態、責任範囲を一体で確認してください。
- 役割1・2.譲渡の証明と貸主・賃貸借条件の整理
- 役割3.売却金額と会計処理の証拠にする
- 役割4.契約不適合責任と設備状態を決める
- 記載事項は本文と写真付き譲渡品表に分ける
- 実行判断表
- 造作譲渡契約書を作る売主
- 買い手から雛形を求められた方
- 中古設備の故障責任が不安な方
- 賃貸借審査前に契約する方
造作譲渡契約書は、物・代金・引渡し・責任を証明する
契約書には、誰が、どの物件の、どの造作を、いくらで、いつ支払い、いつ引き渡すかを書きます。さらに、貸主承諾や新賃貸借が成立しない場合、既知の故障、引渡し後の責任を決めます。
造作売買の契約だけで、次の借主が物件を借りられるとは限りません。新賃貸借と貸主合意を別に確認し、停止条件で連動させます。
| 確認項目 | 確認できた事実 | 実務上の扱い |
|---|---|---|
| 役割 | 譲渡契約を締結した証明 | 当事者・物件・対象を特定 |
| 会計 | 売却金額の証拠 | 税理士へ資料共有 |
| 責任 | 中古設備の不具合責任を設定 | 既知の故障を開示 |
| 記載事項 | 住所・対象・金額・支払時期・損害等 | 写真付き明細を検討 |
役割1・2.譲渡の証明と貸主・賃貸借条件の整理
造作譲渡契約書は、売主と買い手が譲渡内容へ合意した証拠になります。
くっつー:造作譲渡契約書は、誰と誰が結ぶ契約ですか?
佐々木:今の借主と、次に造作を買う方が結ぶ契約です
売主と買い手が原状回復費用や作業の負担を合意しても、貸主がその契約に当然拘束されるとは限りません。
貸主の承諾内容、新賃貸借、残置範囲、将来の返還状態を別書面と突き合わせます。
造作売買契約だけで、貸主に対する原状回復義務が当然に免除・移転すると断定しません。
契約本文・設備別紙・貸主書面の役割を分ける
契約本文には当事者、代金、支払、引渡し、解除、責任を記載します。設備別紙には品名、型番、状態、所有者、写真番号を入れます。
貸主書面は、残置範囲と条件を確認する資料です。売主と買い手の条項だけで、貸主に対する原状回復義務が自動的に移るとは限りません。
新賃貸借の成立も別に確認します。三つの書面で対象や日付がずれたら、締結前に直してください。
役割3.売却金額と会計処理の証拠にする
造作をいくらで売ったかは、入出金、固定資産、譲渡損益等の会計・税務処理に関わります。
契約書は、いくらで売ったかを示す資料になります。ただし、帳簿価額との差がそのまま利益、課税所得、税額になるとは限りません。
契約金額、支払方法、支払日、領収・振込記録、固定資産台帳をそろえ、税区分と処理を税理士へ確認します。
消費税や印紙税の扱いも、契約名だけでは決まりません。資産の内訳、当事者、契約書の記載内容を確認します。
代金は、成立条件と引渡し確認に合わせて分ける
全額先払い、全額後払いのどちらかが常に安全とは限りません。貸主承諾、入居審査、新賃貸借、設備引渡しとの関係を整理します。
手付、残代金、返金条件、振込期限、遅延時の処理を記載します。条件不成立時に誰がいつ返金するかも決めてください。
着金確認と鍵の引渡しを担当者が照合します。未確認の振込予定を受領済みとして扱いません。
役割4.契約不適合責任と設備状態を決める
中古設備は将来故障する可能性があるため、引渡し時の状態と責任期間を曖昧にしません。
使用中の設備が後日壊れた場合に備えて責任を設定する一方、把握している故障は隠さず開示します。
既知の故障、動作確認日、現状渡しの範囲、修理・代替・解除、通知期限を記載します。
免責条項を書けば既知の不具合を隠してよいわけではありません。条項の有効性と範囲は、文言、開示内容、個別事情で異なります。
くっつー:現状渡しなら故障を説明しなくてよいですか?
佐々木:いいえ。壊れていることを知りながら黙って渡すのは駄目です
現状渡し・免責の文言だけで、不具合対応を終わらせない
現状渡しや免責条項を書けば、法的責任が必ずなくなるとは限りません。既知の不具合、動作確認日、修理歴、使用不可の設備を開示します。
通知期限、修理、代替、減額、解除の選択肢を契約で整理します。条項の有効性と範囲は案件ごとに専門家へ確認してください。
買い手にも現物確認の記録を残してもらいます。開示していない不具合を、包括的な文言だけで処理しません。
記載事項は本文と写真付き譲渡品表に分ける
契約本文へ全設備を詰め込むと、型番、数量、状態の更新が分かりにくくなります。
対象範囲を個別記載し、写真を付けると識別しやすくなり、トラブル防止に役立ちます。
本文に共通条件、別紙に品名・型番・数量・写真・状態・所有者を置き、双方が全ページを確認します。
写真だけでは設備を一意に識別できないことがあるため、撮影日と設置場所も付けます。
くっつー:対象設備の写真も契約書へ入れますか?
佐々木:必須とは言い切れませんが、個別の名称と写真を付けると丁寧です
会計・税務は、契約金額と固定資産の内訳をつなぐ
契約書の総額だけでは、資産ごとの会計処理を判断できない場合があります。設備別紙、取得資料、固定資産台帳、売却費用を税理士へ共有します。
消費税や売却損益は、当事者の課税関係と対象資産で扱いが変わります。課税区分や税率は契約内容を税理士へ共有して確認してください。
契約書は取引の証拠ですが、会計・税務を自動的に確定する書類ではありません。申告に必要な内訳と支払証拠を別に保存します。
店舗売却の契約トラブルを防ぐ方法も確認し、無承諾・口約束・所有権の混同を避けてください。
契約本文・設備別紙・貸主書面を締結前に照合する
造作譲渡契約は、売主・買い手間の合意と、貸主・賃貸借の条件を分けて管理します。
| 判断項目 | 確認する証拠 | 次の行動 |
|---|---|---|
| 売主・買い手 | 氏名・名称、住所、代表者、署名権限 | 契約当事者と連絡先を確定する |
| 物件・対象物 | 物件所在地、譲渡品表、写真、所有者 | 何を売り、何を除外するかを特定する |
| 貸主・賃貸借 | 現契約、貸主承諾、新賃貸借の条件 | 造作売買と物件利用の成立を分ける |
| 代金・引渡し | 金額、支払日、引渡日、停止条件 | 条件未成立時の返金・解除を定める |
| 状態・責任 | 動作確認、既知不具合、通知期限 | 開示内容と救済方法を記載する |
| 会計・税務 | 契約書、入金記録、固定資産台帳 | 税区分・処理を税理士へ確認する |
一つの雛形へ項目を埋めただけで完了とせず、当事者、対象物、貸主条件、会計資料が一致しているか確認します。
契約本文・譲渡品表・貸主書面を分ける
契約本文には、当事者、物件、代金、支払日、引渡し、解除、責任範囲など、取引全体に共通する条件を書きます。
譲渡品表には、品名、メーカー、型番、数量、設置場所、状態、所有者、残す・撤去を設備ごとに記載します。
床、壁、天井、カウンターのように型番がない造作は、図面、写真、設置場所で範囲を特定します。
写真には撮影日と設備番号を付けます。写真だけで判断せず、譲渡品表の同じ番号と照合できるようにします。
貸主承諾書や新賃貸借契約は、造作譲渡契約とは別の当事者関係を扱います。売主と買い手の契約だけで貸主を拘束しません。
現借主の原状回復義務を免除・変更するなら、貸主の合意範囲を確認します。買い手の将来の返還義務は、新賃貸借の条項で別に確認します。
この3種類の書面は、物件、残置設備、日付の表記をそろえます。内容が食い違う場合は、どの書面を優先するかを決める前に修正します。
成立条件と支払いを連動させる
買い手が造作を買う意思を示しても、貸主承諾や入居審査が終わっているとは限りません。
支払日を決めるときは、貸主承諾、新賃貸借、所有権確認、引渡しのどこまで成立しているかを確認します。
手付金や一部金を先に受け取る場合は、取引が成立しないときの返金、費用負担、解除手続を記載します。
残代金は、引渡し、鍵、譲渡品、必要書類の確認とどう連動するかを決めます。先払い・後払いに一律の正解はありません。
貸主承諾が得られない、新賃貸借が成立しない、譲渡対象の所有権を確認できない場合を停止条件として整理します。
停止条件が発生したときに、誰が、いつまでに、どの方法で通知するかも定めます。
現状渡し・免責条項だけに頼らない
中古設備は、契約時に動いていても引渡し後に故障する可能性があります。そのため、動作確認日と確認方法を記録します。
既に把握している故障、異音、漏れ、部品欠損、修理履歴は、設備ごとに開示します。
「現状有姿」「一切責任を負わない」と書けば、あらゆる責任が必ずなくなるとは限りません。
条項の効力と範囲は、契約文言、当事者、開示内容、故障の性質、個別事情によって変わります。
不具合が見つかった場合の通知期限、修理、代替、代金調整、対象除外、解除などの選択肢を契約へ置きます。
法的な有効性を雛形だけで判断せず、重要な取引は弁護士へ確認してください。
会計・税務資料は契約書だけで完結させない
契約書は、売却金額と取引条件を示す重要な資料です。しかし、契約書だけで会計・税務処理が完成するわけではありません。
契約書、譲渡品表、請求書、振込記録、領収記録、固定資産台帳を同じ取引としてひも付けます。
帳簿価額との差が生じても、その差額がそのまま課税所得や税額になるとは限りません。
資産の取得価額、減価償却、譲渡対象の内訳、関連費用、当事者の区分を踏まえて処理します。
消費税区分や印紙税も、契約書の名称だけで一律に決めません。契約内容と文書の記載金額を税理士へ確認します。
契約締結前に、税理士へ見せる資料と締結後に渡す確定版を決めておくと、金額・資産内訳の食い違いを減らせます。
締結前と引渡し前に2回照合する
契約時点で正しくても、引渡しまでに設備の撤去、故障、入替えが起きる場合があります。
締結前は、本文、譲渡品表、写真、所有権資料、貸主承諾、新賃貸借条件を照合します。
引渡し前は、設備番号、数量、状態、鍵、説明書、保証書、リース関係書類を再確認します。
差分があれば、口頭で済ませず、変更合意書や更新した別紙へ双方が確認日を残します。
私は、契約書へ必要項目があるかだけでなく、契約条件と現物が一致しているかを完了条件にします。
よくある質問
貸主書面と別紙の不一致、契約添付資料、免責の確認者、設備状態の更新時期、新賃貸借不成立時の処理という五つを確認します。
Q貸主承諾の範囲と契約別紙が違う場合、どちらを優先しますか?
不一致のまま締結せず、貸主書面の残置範囲に合わせて設備別紙を修正します。売主・買い手だけで対象を広げず、必要なら再承諾を得てください。
Q造作譲渡契約へ添付する書類は何ですか?
写真付き設備表、所有確認、動作・不具合記録、貸主書面、支払・引渡し工程を準備します。税務用には取得資料と固定資産台帳も別に保存します。
Q免責条項の内容は誰に確認しますか?
対象設備、既知不具合、救済方法を整理し、契約専門家へ確認します。税務の扱いは税理士、残置と原状回復は貸主へ別々に確認してください。
Q設備状態はいつ契約書へ反映しますか?
締結前に確認し、営業を続ける場合は引渡し直前に再点検します。故障が出たら通知期限内に別紙を更新し、双方の合意日を残してください。
Q新賃貸借が成立しなかった場合、造作契約はどう処理しますか?
停止条件と返金条項に沿って解除・返金し、設備の撤去・保管を決めます。貸主承諾だけを理由に造作契約を完了させません。
まとめ:本文・別紙・貸主合意を一つの契約工程へそろえる
造作譲渡契約書は、契約本文、写真付き設備表、貸主書面、新賃貸借の条件を照合して作ります。免責や原状回復、税務を一文で断定せず、担当分野ごとに確認してください。
契約書の項目と自店固有の停止条件を洗い出したい方には、具体的な雛形が役立ちます。
造作譲渡契約書|雛形では、造作譲渡で書面に残す基本項目を確認し、別紙と追加条項を整えられます。
「黒字経営の教科書|飲食店 赤字10の原因」は、契約締結前に閉店原因と経営改善の余地を整理する時に使えます。
「居抜き売却で損しないための完全ガイド|造作譲渡料のすべて」は、造作価格と原状回復費を契約条件に沿って比べる時に役立ちます。
「閉店チェックリスト|完全版」は、別紙作成、再点検、引渡しまでの期限を管理する時に使えます。
「造作譲渡・居抜き 基礎用語50選」は、免責、残置、契約不適合などの用語を専門家へ相談する前に確認できます。
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