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こんにちは、テナントの窓口のくっつーです。
店舗物件を見つけると、家賃と保証金を合計して「この金額なら借りられる」と考えがちです。しかし、契約、工事、設備、仕入の支払いが重なると、開業前に現金が不足します。
結論からいうと、店舗契約に伴う費用は契約締結前後の指定日までに払うものが中心ですが、費目ごとの請求日と条件を確認する必要があります。
この記事では、店舗開業の初期費用を4つに分け、融資を含めた支払日入りの資金繰りを作る方法を解説します。
- 店舗の初期費用を払う時期
- 契約時に必要な費用の内訳
- 家賃10万円を使った算数例
- 融資と契約の時期を合わせる方法
- 開業後の運転資金を残す考え方
- 初めて店舗を借りる方
- 契約時にいくら用意すべきか知りたい方
- 融資を利用して開業する方
- 工事費を払った後の資金不足が不安な方
初期費用は契約前後の指定日までに支払う
店舗契約の初期費用は、「すべて契約日に現金で払う」と一律には決まりません。貸主、仲介会社、保証会社などから届く案内に従います。
保証金、礼金、前家賃などは、契約締結や引渡しの条件として、指定日までの振込を求められることがあります。
保証会社の費用は、審査や保証委託契約の手順に合わせて請求されます。仲介手数料も、請求元と支払期日を確認してください。
申込みを出した日、審査が通った日、契約書へ署名する日、引渡し日は別です。どの時点で何を払うのか、一覧にします。
支払時期は「契約のころ」と覚えず、費目ごとの日付、支払先、返還条件で管理してください。
契約前に請求予定表をもらう
申込条件がまとまったら、契約時に請求される予定項目を仲介会社へ確認します。確定前なら、概算と未確定項目を分けてもらいます。
前家賃は、契約開始日と請求対象月を確認します。日割り、翌月分、共益費が含まれると、募集図面の月額より大きく見える場合があります。
保証金は、賃料の何か月分かだけでなく、計算基準の月額を確認します。共益費や税を含むかで実額が変わります。
保証会社費用は、初回だけか、毎月・毎年の費用があるかを分けます。契約時支出を小さく見せても、継続費用が資金繰りへ残る場合があります。
請求予定表は、最終請求書と照合します。 交渉で条件が変わったら、古い概算をそのまま使わないでください。
費目、金額、振込先、期限を契約条件と照合します。変更条件が請求書へ反映されているかも確認してください。
店舗開業の初期費用を4つに分ける
初期費用は、物件を借りる費用だけではありません。日本政策金融公庫の創業計画でも、店舗保証金、内外装、設備、運転資金を分けて考えます。
私は、次の4つに分けることをおすすめします。
1.物件取得費
敷金・保証金、礼金、前家賃・共益費、仲介手数料、保証会社費用、保険などです。
募集図面の月数を円に変えます。消費税、日割り、共益費を含むかも請求書で確認してください。
2.工事・設備費
内装、厨房、電気、ガス、給排水、空調、看板、家具、機器などです。
見積もりには、解体、設計、申請、搬入、廃棄が含まれるか確認します。追加工事の予備費も別に置きます。
3.開業準備費
仕入、採用、研修、販促、レジや予約システム、消耗品などです。
開業日より前に払う費用と、営業開始後に毎月払う費用を分けます。
4.運転資金
売上が安定するまで、家賃、人件費、仕入、水道光熱費、広告費を払う資金です。
初期費用の総額を予算内にするため、運転資金をゼロにしないでください。開業直後から計画売上へ達するとは限りません。
保証金のように返還可能性がある金銭と、礼金・工事費などの支出を同じ欄へまとめず、資金の性質を分けます。
家賃10万円・初期費用70万円の例
月額賃料10万円の物件を使い、契約時費用が約70万円になる算数例で考えてみます。
保証金3〜4か月、礼金1か月、仲介1か月、保証会社費用1か月相当などを置いた例です。
これは、店舗を借りるなら家賃の7か月分が必ず必要という意味ではありません。
保証金の月数、礼金の有無、保証会社の商品、前家賃、共益費、税などで変わります。仲介手数料も実際の媒介条件と請求書を確認してください。
算数例の役割は、月額賃料だけでは契約できないと知ることです。候補物件の数字を同じ様式へ入れ直します。
例えば、次の表を作ります。
| 費目 | 条件 | 実額 | 支払日 | 支払先 | 返還条件 |
|---|---|---|---|---|---|
| 保証金 | 契約書で確認 | 未記入 | 未記入 | 貸主等 | 償却・控除を確認 |
| 礼金 | 募集・契約で確認 | 未記入 | 未記入 | 貸主等 | 原則的性質を個別確認 |
| 前家賃 | 対象期間を確認 | 未記入 | 未記入 | 貸主等 | 日割りを確認 |
| 仲介手数料 | 媒介条件を確認 | 未記入 | 未記入 | 仲介会社 | 請求条件を確認 |
| 保証会社 | 商品を確認 | 未記入 | 未記入 | 保証会社等 | 規約を確認 |
空欄を相場で埋めず、募集図面、申込回答、見積書、契約書から転記します。
支払日入り資金繰り表を作る
総額が分かっても、支払日に残高がなければ契約や工事を進められません。週単位または日付単位で資金繰りを作ります。
表には、現在の自己資金、入金予定、支払予定、支払後残高を並べます。
入金予定には、確定した自己資金と融資予定を分けて書きます。融資は、承認前、契約手続中、実行済みを同じ「入金」にしないでください。
支払予定には、次を日付順に置きます。
- 申込時の預り金がある場合の期日
- 賃貸借契約金の期日
- 工事の着手金・中間金・完了金
- 設備の発注金と残金
- 開業前の仕入・採用・広告
- 開業後の家賃・人件費・仕入
支払後残高がマイナスになる日があれば、契約前に調整します。総額だけを見て、入金より先に支払う計画を作らないでください。
追加費用の欄を空ける
工事では、解体後に追加対応が必要になる場合があります。設備の故障や納期変更も起こり得ます。
金額を根拠なく上乗せするのではなく、見積もりに含まれない項目を確認し、予備枠を明示します。
運転資金と追加費用枠を残した状態が、契約できる予算です。
複数の見積もりを同じ条件へそろえる
物件費、工事費、設備費を別々に受け取ると、含まれる範囲が違うため単純合計だけでは比較できません。
工事見積もりでは、材料、施工、設計、申請、運搬、廃棄、諸経費を確認します。税を含むか、支給品があるかも見てください。
厨房や機器では、本体価格だけでなく、設置、接続、試運転、保証、既存品撤去を確認します。
看板やWeb、予約システムは、制作費と毎月費用を分けます。初期費用へ入っていない継続費が、開業後の固定費になります。
各見積もりには、見積日、有効期限、支払条件、納期を入れます。古い見積もりを現在の契約予定日へそのまま使わないでください。
比較表では、次の3区分へそろえます。
- 開業前に一度払う費用
- 営業開始後も続く費用
- 退去時に発生する可能性がある費用
原状回復や設備撤去は、契約時に払わなくても将来の負担です。初期費用を減らす選択が、退去費を増やさないか確認します。
見積金額の安さではなく、同じ営業状態を作るまでの総額で候補を比べます。
融資を使うなら契約と実行時期を分ける
融資を申し込んでも、契約金の支払日までに必ず入金されるわけではありません。
必要書類、審査、契約、融資実行には手順があります。日本政策金融公庫などの申込先へ、最新の必要書類と見込み時期を確認してください。
一方で、貸主が融資結果まで物件を無条件に確保するとも限りません。審査中の申込みをどう扱うか、仲介会社を通じて確認します。
融資を条件に契約する、期日を調整するなどの方法を希望する場合は、申込時に伝えます。貸主が応じる保証はありません。
融資が実行されなかった場合に、契約金、違約、解約をどう扱うかを契約前に確認してください。
「融資が下りなければ自動で白紙になる」と思い込まず、書面の条件を読みます。
融資資料と物件資料の前提をそろえる
融資申込の事業計画と、貸主へ出す申込資料で、賃料、工事費、開業日、自己資金が食い違わないようにします。
物件条件や工事見積もりが変わったら、どの資料を更新する必要があるか確認してください。
日本政策金融公庫では、創業計画書など申込内容に応じた書類が案内されています。最新の必要書類は、申込先の公式案内で確かめます。
資料をそろえる目的は、融資へ通る数字を作ることではありません。契約後も支払える事業計画を、同じ事実で説明することです。
自己資金だけで払う場合も残高を確認する
融資を使わない場合でも、契約金を払えるだけでは十分ではありません。工事、仕入、開業後の固定費を払える残高が必要です。
契約金を振り込む前に、次の三つの残高を出します。
- 契約金支払後の残高
- 工事・設備支払後の残高
- 開業日と開業数か月後の見込残高
三つ目が不足するなら、物件条件、工事範囲、開業時期、資金調達を見直してください。
申込みから開業までの支払手順
支払条件を確認する順番を、申込みから開業までの五段階に分けます。
1.募集条件を円へ変える
賃料、共益費、敷金・保証金、礼金、保証会社、仲介などを実額へ変換します。
2.申込書で希望条件を出す
支払える上限と融資予定を整理し、必要なら保証金や契約日を相談します。
3.請求前に最終条件を照合する
貸主回答、契約書案、請求書の金額が一致するかを確認します。
4.契約金を指定方法で支払う
請求元から指定された方法と期限に従います。振込記録や受領証を保存してください。
5.引渡し後の支払いを管理する
工事、設備、仕入、採用などの支払日を更新します。契約が終わっても資金管理は続きます。
振込金額と請求書、最終契約書を照合し、日割りや交渉条件が反映されているか確認します。
初期費用を減らすときの優先順位
初期費用を下げたい場合、必要な営業条件を削る前に、費用の目的と時期を整理します。
保証金や契約日は申込時に相談できますが、交渉が通る保証はありません。貸主が判断できる事業計画と資金資料を添えます。
居抜き設備を使う場合は、譲渡額だけでなく修理と撤去を確認します。安い設備が早期に故障すれば、結果的に支出が増えます。
工事は、営業に必須の部分と、開業後に追加できる部分へ分けます。ただし、安全や許認可に必要な工事を後回しにしてはいけません。
運転資金を削って初期費用へ回す方法は慎重に判断します。開業後の資金不足は、黒字化する前に営業を止める原因になります。
よくある質問
ここからは、本文の費用分類や支払手順では答えていない五つの実務疑問へ答えます。
Q保証金や契約金を分割払いにできますか?
分割払いに応じてもらえるとは限りません。希望する場合は、契約直前ではなく申込条件を出す段階で相談してください。
支払回数、各期日、引渡しの条件、未払い時の扱いを貸主回答と契約書へ残します。口頭での了承だけを資金計画へ入れないことが大切です。
Q契約日や引渡し日が変わったら、請求書を作り直してもらいますか?
契約開始日や引渡し日が変わると、前家賃、日割り、支払期限が変わる場合があります。古い請求書のまま振り込まず、発行元へ変更の有無を確認してください。
作り直す必要がないと言われた場合も、どの日程を前提にした金額かを書面で残します。資金繰り表も更新後の日付へ直してください。
Q請求書の振込先名義が貸主名と違うときは、どう確認しますか?
仲介会社や管理会社が収納を担当し、貸主と異なる名義が記載される場合はあります。ただし、名義が違う理由を確認せず送金しないでください。
請求書へ記載された連絡先だけに頼らず、契約時から使っている連絡先で担当者へ確認します。費目、口座名義、収納する立場を対応させます。
Q契約金を振り込む前に、銀行の振込限度額を確認する必要がありますか?
確認してください。1日の振込限度額、窓口手続の要否、予約扱い、反映時刻は、利用する金融機関と口座設定で異なります。
支払期限の当日に上限へ気づくと、契約条件へ影響するおそれがあります。請求予定額が分かった段階で、送金方法と必要な手続を銀行へ確認します。
Q融資金が工事会社へ直接支払われる場合も、資金繰り表へ入れますか?
入れてください。自分の口座を通らなくても、融資の実行額と工事代金の支払いは事業の入出金です。
実行日、支払先、対象請求書、自己資金で補う額を記録します。直接送金できるかは金融機関と工事会社へ確認し、実行前提で支払日を決めないでください。
まとめ:総額と日付の両方を管理する
店舗の初期費用は、物件取得費だけではありません。工事・設備、開業準備、運転資金を分けて計算します。
契約費用は契約前後の指定日に払うものが中心ですが、実際の期日は請求書と契約日程で確認してください。
開業予算は、払える総額ではなく、支払日の後にも運転資金が残る金額です。
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