こんにちは!今回は、不動産投資でよく耳にする「下駄履き物件」について、くっつーとやまやがリアルな視点で語ります。1階がテナント、上階が住居というこのスタイル、見た目の利回りが高くて魅力的に映るかもしれません。でも、本当に買って大丈夫でしょうか?
前回の動画で「不動産投資においてテナント付き物件はアリか?」というテーマが大きな反響を呼びました。今回はその続編として、下駄履き物件にフォーカスし、購入すべきかどうかをプロの視点で解説していきます。とくに、これから不動産投資を始めたい方や、すでに物件を購入して「こんなはずじゃなかった……」と感じている方には、ぜひ最後まで読んでいただきたい内容です。
この記事でわかること
この記事はこんな方におすすめ
下駄履きテナント物件とは?その特徴とリスク

不動産投資をしていると、マンションの1階部分だけが店舗になっている「下駄履き物件」に出会うことがあります。一見、家賃が高く取れて魅力的に見えるこの物件、実際のところどうなのでしょうか?くっつーとやまやが実体験も交えて語ります。
1階テナント付きマンションの魅力と落とし穴
くっつー:前回の動画で、テナント物件ってどうなの?って話をしたら、思ったより盛り上がって(笑)。今回はその延長で、いわゆる「下駄履き」について深掘りしていこうと思ってます。
やまや:ありますよね、マンションの1階だけが店舗になってて、上は住居っていうやつ。特に都内の駅近だと多くて、1階は人通りが多くて住みにくいから、店舗にしているってケース。しかも1階を店舗にすると、住宅よりも賃料が高く取れるから、利回りが良く見えるってのもありますよね。
くっつー:でも実は僕、そういう下駄履き物件ってあまりおすすめしてないんです。1棟丸ごと買って1階だけが店舗ってなると、店舗部分に依存しすぎているケースが多い。
やまや:たしかに、表面利回りが1階の店舗に引っ張られているだけってことありますよね。それが抜けた瞬間、一気に利回りが崩れる。
くっつー:住宅と違って、店舗って入れ替えに時間かかるからね。安定感がないんですよ。

下駄履き物件は、表面的な利回りが高く見える一方で、1階テナントへの依存度が高いと空室リスクが急上昇します。住宅部分であれば、多少家賃を下げれば入居者が見つかりやすいのに対して、店舗部分は立地・業種・需要の3拍子が揃わないと決まりません。不動産投資初心者には特に難易度の高いタイプです
表面利回りに惑わされるな!収益の内訳と空室リスク
くっつー:例えば、上階の住居が平均7万円で貸せてても、1階の店舗だと15万円とか取れるんですよ。そうすると表面利回りはめちゃくちゃ良く見える。
やまや:でも実際は、その1階の店舗が抜けたら一気に収支が崩れるから怖いですよね。家賃の割合でいうと、1階だけで全体のかなりを占めちゃう。
くっつー:そうそう。そこが抜けたら、実質の利回りなんて目も当てられない。しかも、住宅と違って「ちょっと家賃下げて様子見よう」とかも通用しないから、決まるまで長引くケースが多いんですよ。
やまや:だから、店舗の賃料比率が高すぎる物件は本当に注意したほうがいいですね。

「表面利回り」とは、年間の家賃収入を物件価格で割った数値ですが、これに惑わされてはいけません。特に1階店舗部分に家賃収入の多くを依存している物件では、そのテナントが抜けた瞬間に収支が激変します。収益のバランスが崩れた物件は、銀行の評価も下がり、再投資の機会を逃すリスクもあるため慎重な判断が必要です
実例で学ぶ!下駄履き物件に潜むトラブル

ここでは、実際に相談を受けたケースをもとに、下駄履き物件の持つ課題をさらに掘り下げていきます。数字には現れないリスクをどう見抜くかが重要です。
「家賃比率が高すぎると危険」実際にあった相談事例
くっつー:以前、テナントの窓口に相談してくれた方がいて、その方が持っていた物件がまさに下駄履きだったんですよ。
やまや:1階だけ店舗で、上は住居ってやつですか?
くっつー:そうです。でも問題だったのが、1階のテナント部分が全体家賃収入のなかでもかなり高い割合を占めていたんです。だから、そこが空くと一気に赤字になっちゃう。
やまや:それは怖いですね。で、どうなったんですか?
くっつー:半年間空いていたけど、うちに相談してもらって、1か月で次のテナントを決めました。けど、普通はなかなか決まらないです。
やまや:そもそも住宅と違って、店舗ってどう扱っていいかわからない人多いですもんね。どこに相談すればいいのか、どういう契約が必要か、全然違うから。

住宅の賃貸とは異なり、テナント物件には独自の知識とノウハウが求められます。とくに、契約期間や用途地域、業種との相性、造作譲渡の有無など細かな調整が必要になります。収益性が高い分、リスク管理と運用体制が整っていないと、致命的な空室期間を招くことになります
住宅部分と店舗部分の運用の違いに要注意
やまや:マンションを一棟で買って、基本は住居運用している人が多いなかで、1階の店舗だけ「これどうすればいいんだろう」って悩む人多いですよね。
くっつー:あるあるです。住宅部分は通常の管理会社に任せてても、店舗部分は取り扱いが違いすぎて、同じ方法ではうまくいかないことが多い。
やまや:やっぱり専門的にやっている会社に任せないと、長く空室になっちゃったり、トラブルの原因になりますね。
くっつー:だから、不動産投資初心者が「テナントが入ってて利回り良さそう」ってだけで買うのは、ちょっと怖いなって思いますね。

住宅と店舗では、契約形態や入居条件、募集方法が根本的に異なります。店舗は用途制限や消防法、内装規制など法律面での制約も多く、通常の賃貸管理では対応しきれないことがほとんどです。あらかじめ管理方法やサポート体制を明確にしておかないと、思わぬトラブルに発展する可能性があります
区分店舗は買いか?検討すべき判断ポイント

下駄履き物件の1階部分だけを区分で購入するスタイルもあります。収益性や難易度はどうなのでしょうか?
投資家としての目線で解説していきます。
管理費・修繕積立金に注意!収支計算の落とし穴
やまや:下駄履きでも、1階の店舗部分だけが区分で売られていることってありますよね。
くっつー:うんうん。そういうのを狙って買っている会社も実際にあるみたいだし、利益出してそうなところもある。僕も実際にそういう区分店舗を、何件か見たことあるんですけど、やっぱり管理費と修繕積立金がけっこう高いんですよ。
やまや:なるほど。住居部分とは違って、面積比率で割り振られていることが多いから、坪単価で見ると意外と高くつくんですね。
くっつー:そうなんですよ。見かけの賃料は高くても、管理費込みで計算したら意外と利回り出ないってケース、かなりありました。
やまや:それ、初心者にはなかなか気づけないポイントですね。

区分所有の店舗物件では、専有面積に応じた「管理費」と「修繕積立金」が発生します。これを見落としてしまうと、実質利回りが大きく下がり、投資として成立しない可能性があります。収支計算には、賃料収入だけでなく、固定費も必ず加味するようにしましょう
狙い目はある!区分所有で成功している投資家の戦略
やまや:でも一方で、あえて店舗だけの区分物件を狙って買っている会社もありますよね?
くっつー:あります。実際にすごくいい場所にオフィス構えている会社とか、そこだけ区分で買ってしっかりテナント入れて運用してますよ。
やまや:店舗って価格設定ミスされていることもあるから、安く買えればかなり収益性高いですよね。
くっつー:そう。入居付けと出口の設計がうまくできれば、かなりおいしい投資になりますね。
やまや:最近、デベロッパーから「1階店舗付きで建てたけど、どう運用すればいいかわからない」って相談も増えているですよね。
くっつー:実際に僕たちもサポートしたことあります。そのまま入居付けまでお任せいただいて、うまく進んだケースもありました。

店舗区分物件には、立地や業種の選定次第で高い収益を生み出す可能性がありFます。とくに、相場より安く仕入れ、適正なテナントを確保できれば、リスクを抑えて高利回りを実現できます。ただし、リーシングの知見や出口戦略が求められるため、中長期的な視点での判断が重要です
結論|初心者に下駄履き物件はおすすめできるのか?

ここまで下駄履き物件について、リスクと収益性の両面から解説してきました。では実際、これから不動産投資を始めようとする初心者にとって、この物件タイプは買うべきでしょうか?
全体的な投資判断のポイント
くっつー:ここまで話してきたなかで、やっぱり下駄履き物件って、初心者にはちょっと難易度高めだよね。
やまや:そうですね。特に1階テナントの家賃依存度が高い物件は、空室リスクが大きすぎますし、リカバリーも簡単じゃない。
くっつー:最初に買うなら、やっぱり全部が住宅になっているような安定した物件のほうが安心感あると思うな。
やまや:逆に言えば、テナント部分が小さくて収益への影響が少ない物件とか、もしくはテナント部分だけを区分で買う戦略ならアリだと思います。
くっつー:店舗だけを狙って買うっていうのは、戦略としてはおもしろいね。自分で管理もできるし、店舗物件に慣れている人ならいけるかも。

下駄履き物件の購入判断では「収益の構成バランス」「管理体制」「空室リスク」「出口戦略」の4点が重要です。初心者の場合、まずは安定性の高い住居系物件で経験を積み、徐々にテナント付き物件や区分店舗への投資にシフトするのが堅実なルートです
不安な人は「テナントの窓口」に相談しよう
やまや:もしすでに店舗付き物件を買っちゃって「どうしよう……」ってなっている人がいたら、僕らに相談してほしいですね。
くっつー:そうそう。実際に「半年空いていた店舗が1か月で決まった」って実例もあるし、やっぱり店舗は専門的な知見がないと難しい。
やまや:僕たちのサービス「テナントの窓口」なら、業種選定から契約サポート、リーシングまで全部サポートできますから。
くっつー:投資って、失敗をゼロにするのは難しいけど、相談すれば回避できるトラブルは多いよね。
やまや:ほんとにそうですね。特に初心者は1人で悩まないで、早めにプロに頼ってほしいです。

テナント付き物件は、取り扱いの難しさゆえに困っている投資家が多く存在します。そういった課題に特化して対応するのが「テナントの窓口」です。実績あるプロによる適切なサポートを受けることで、空室リスクや契約トラブルを未然に防ぎ、安定した運用につなげることができます
この記事から学べる5つのポイント

1. 下駄履き物件は利回りが高く見えても安定収益ではない
表面利回りに惑わされず、収益構造のバランスを見極めることが重要です。1階テナントへの依存度が高すぎると、空室になった際に収支が一気に崩れます。
2. テナント物件は住宅とは管理方法が大きく異なる
住宅と違い、店舗は入居付けに時間がかかり、管理・契約内容も特殊です。不慣れなまま運用を始めると、空室やトラブルに直結します。
3. 区分店舗にはチャンスもあるが収支計算は慎重に
一見、好立地で高利回りに見える区分店舗も、管理費・修繕積立金が重くのしかかることがあります。収益シミュレーションを細かくおこなうことが欠かせません。
4. 経験が浅いうちは住宅のみの投資から始めるのが無難
まずは住居系物件で安定した収益を作り、テナント運用の知識がついてから下駄履き物件や区分店舗に進むのが成功の近道です。
5. 困ったら「テナントの窓口」に早めの相談を
店舗運用の難しさに直面したら、実績のあるプロに相談することでスムーズな入居付けや収益安定につながります。後回しにせず早めの行動が鍵です。