「テナントの窓口」を運営するくっつーが、新たに構想しているのは、テナント不動産に特化したオンラインサロン「TOS(トス)」。テナント物件の大家さんや、これから店舗不動産に挑戦してみたいという方々に向けた、学びとつながりの場を提供するためのプロジェクトです。
今回の対談では、その構想に至ったきっかけから、実際にどんなサービスを提供したいのか、また今後の展望について語ります。「住宅の大家向けサロンはあっても、テナント大家向けは見たことがない」という方には特に注目していただきたい内容です。
この記事でわかること
この記事はこんな方におすすめ
構想中の新サロン「TOS(トス)」とは?

まずは「TOS(トス)」というサロン名の由来や、そもそもなぜ立ち上げを考えたのかについてお話をします。
なぜ今、テナント特化の大家サロンを立ち上げるのか?
くっつー:今日はですね、今年、もしくは来年に、僕がすごくやりたいと思っていることについてお話したいなと思ってます。
やまや:おお、なんでしょう?
くっつー:先に言っちゃうと「テナント大家サロン」を始めたいんですよ。略して「TOS(トス)」って呼んでます(笑)。もう名前はバッチリ決まってます(笑)。
やまや:「TOS(トス)」いいですね。どういった方が対象なんですか?
くっつー:今すでにテナント物件を持っている方や、これからテナント大家を目指したいという方ですね。実際に、最近よくある相談が「不動産は持っているけど、1階に空き店舗があって、どうすればいいかわからない」という内容なんですよ。
やまや:なるほど、それはどこで知り合った方たちですか?
くっつー:バランス大家さんのサロンで知り合った人たちですね。バランスさんって、今関東の大家会で6千人くらいの規模があって、すごいんですよ。
やまや:めちゃくちゃ大きいですね。
くっつー:で、そこで「テナントはこの人に聞け」みたいな感じで、僕に相談を振ってくれるんです。なかには「どうすればいいかまったくわからない」という人も多くて、完全無料で3回くらい相談に乗ったんですけど、やっぱりニッチだけど困っている人は確実にいるなと。
やまや:そういうのって、今までなかったサービスですよね。
くっつー:そう。だからこそ、このジャンルに特化したサロンは意義があると思うんです。

住宅用の不動産と違い、テナント(店舗用)物件の大家は専門的な知識が求められるケースが多くあります。店舗の入居付けや賃料設定、立地に応じた見せ方など、住宅とは異なるノウハウが必要です。「TOS(トス)」は、そういった悩みに応える新しい形の学びの場となりそうです
無料相談から始める新しい形のコミュニティ
くっつー:まだ実績面では足りていないので、最初は完全無料で、興味がある人に試験的に参加してもらえたらなと。
やまや:なるほど。サロン形式で、学びの場みたいな感じですか?
くっつー:そうそう。例えば、空き店舗の見せ方、賃料の設定、解体が必要なときの対応、不動産屋さんへの依頼の仕方とか、住宅不動産とは違う視点でアドバイスできると思うんです。
やまや:確かにくっつーさんは、テナント運営の集客や内装づくり、本業としてずっとやってますもんね。
くっつー:だから、買う前の物件の選定とかじゃなくて、買った後の運用フェーズにはかなり貢献できると思います。
やまや:今、すでに物件を持っている大家さんにはめっちゃありがたい内容ですね。
くっつー:あとは僕らが運営している「テナントの窓口」とも連携できるんですよ。例えば、名古屋や大阪、岡山とかで空室が出たら、地域の加盟店さんが対応できる仕組みがある。そこにこのサロンを組み合わせたら、全国の大家さんを支援できる可能性があるんですよね。

参加者が実務的な課題に対し実例ベースで学べるのがTOSの強みです。物件の魅力を自分で引き出す知識が身につき、テナント大家として自立を目指せます。さらに「テナントの窓口」と連携し、現場に即した支援も受けられます。
実績と課題──サロン立ち上げまでに越えるべき壁

魅力あるサロンをつくるには、運営者自身の実績と説得力も欠かせません。くっつーが感じている課題や、それを乗り越えるために今取り組んでいることを深掘りしました。
権威性をつけるために必要な「5,000万円規模」の不動産運用
くっつー:正直に言うと、まだ僕自身の実績がそこまであるわけじゃないんですよ。
やまや:え、でもすでにテナント複数持ってません?
くっつー:そうなんですけど、今のところ年収で2,200万円くらいなんです。やっぱり、サロンを運営するならそれなりの権威性が必要だと思ってて。
やまや:たしかに、大家さん界隈では「どれだけ物件を持っているか」が一種の信用になりますもんね。
くっつー:そう。バランス大家さんなんて、年間家賃収入が1億とか2億とかある人たちばかりで。その人たちがやるサロンなら「入りたい」と思えるんですよね。
やまや:今、何件くらい持っているんですか?
くっつー:全部でテナント物件が数件で、まだまだ少ないです。目標は、来年中に5,000万円くらいの規模に増やすこと。そうすれば「テナント大家です」と名乗れると思ってます。
やまや:やっぱり目指すなら、そのくらいの数字は欲しいですよね。
くっつー:ですので、今も物件を見ていて、次の仕込みに入ろうとしている段階です。

不動産投資界隈では「保有物件の規模」や「年間収入」がその人の経験や信頼性を図る指標とされることが多くあります。テナントサロンを運営するにあたり、自身の権威性や信頼性を高めるべく、年間5,000万円規模の運用を1つの目標にしています。
ロードサイドから都心ビルまで──多様な物件での経験値を目指す
くっつー:やっぱり、額だけじゃなくて、物件の種類も大事だと思うんです。
やまや:あー、たしかに。都内の店舗とか、郊外のロードサイドとか、バリエーションがあると説得力も増しますね。
くっつー:そうなんです。例えば、都心の駅前店舗とかロードサイドとか、フリースタンディングの物件とかもね。あと、いずれは商業ビルも欲しいですね。
やまや:商業ビルを持っていたら、かなりインパクトありますね(笑)。
くっつー:それくらいの物件を経験して初めて「店舗不動産のプロです」って言えると思うんです。今は、買った物件をオープンしたばかりなんですけど、次の物件ももう探し始めてます。
やまや:すごい勢いですね。
くっつー:まだまだ経験値が足りないと感じているので、さまざまな種類のテナント物件を持ちたい。そうすることで、サロン内で話せる引き出しも増えると思ってます。

テナント不動産と一口に言っても、都心の商業施設から郊外のロードサイド物件など、その特性は大きく異なります。幅広い物件を運営する経験があるほど、多様な大家さんにとって参考になるアドバイスが可能になります。
「TOS(トス)」が目指す未来と提供する価値

「TOS(トス)」が単なる相談の場にとどまらず、学びやつながりのある場として機能するには、どんな価値を提供するのかが重要です。今後の具体的な構想について語ります。
店舗不動産に特化した知識とノウハウを学べる場に
やまや:じゃあサロンとして本格的に動き出したら、どんなことを提供していくんですか?
くっつー:基本的には月額制にする予定で、最初は無料で始めて、徐々にコンテンツを充実させていくイメージです。
やまや:なるほど。学べるコンテンツとかあるんですか?
くっつー:はい。まずは僕が過去に開催したセミナー動画をアーカイブとして見られるようにして、それに加えて月1回はオンラインまたはリアルでセミナーや相談会をやっていきたいと思ってます。
やまや:それ、すごくいいですね。テナント大家向けの学びって、実は全然ないですもんね。
くっつー:そうなんです。住宅の大家向けサロンは増えてきましたけど、店舗に関しては情報が少なすぎる。入居者募集や物件の見せ方、賃料設定やテナント対応の注意点など、けっこう特殊なんですよ。
やまや:そういうところって、経験してないとわからないですよね。
くっつー:だからこそ、運営のプロセスを共有していけたら、参加する人にとってすごく価値があると思うんです。

「TOS(トス)」が目指すのは、単なる知識共有の場ではなく、実際の物件運用に即した「実務的ノウハウ」が得られる学習コミュニティです。たとえば、業種ごとの需要や退去時の対応など。全国的にも珍しく、店舗大家を志す人にとっては非常に有益な環境となります
全国展開を見据えたテナントの窓口とのシナジーとは?
やまや:全国の大家さんが対象になるとしたら、規模的にもすごいですね。
くっつー:そうですね。でも実は「テナントの窓口」と連携することで、すでに全国に対応できる土台はあるんです。
やまや:あ、加盟店のネットワークですね。
くっつー:はい。例えば名古屋で空きが出たとか、大阪や岡山で空室ができたとしても、その地域の加盟店さんたちがすぐ対応できる体制が整ってます。だから、サロンでつながった大家さんの物件も支援できるんです。
やまや:それは完全にシナジーですね。サロンで学べるだけじゃなくて、実際の現場支援もあるのは強い。
くっつー:全国で動ける仕組みがすでにあるので、あとは参加者との信頼関係を構築して実績と情報をつないでいくことができれば、すごく大きな価値になると思ってます。

「テナントの窓口」は、すでに全国の加盟店を通じてエリア対応が可能な体制を構築しています。このネットワークを活用することで「TOS(トス)」に参加する大家さんの物件が実際に運営支援を受けられる仕組みが実現できます。学びと実践が直結した全国規模のサポートが可能になるのです
今後の展望と読者へのメッセージ

これまで構想してきた内容を踏まえ、サロンの立ち上げ時期や今後の展望についてお話をします。また、この構想に興味を持った方へのメッセージもお届けします。
初期メンバーは無料参加で検討中?今後の参加方法について
くっつー:来年の1月か2月くらいには、無料でもいいから1人、2人でも入ってもらってテスト的にスタートできたらなと思ってます。
やまや:なるほど。じゃあ初期は少人数で、試運転みたいな形ですね。
くっつー:はい。動画を見て「興味あるな」とか「無料なら入ってみたい」と思った人がいたら、コメントもらえれば僕から連絡します。完全無料でやります。
やまや:それ、ハードルが低くて入りやすいですね。
くっつー:このチャンネル、ニッチではあるけど見てくれている人がいて、実際に問い合わせをもらうこともあるんですよ。
やまや:それは強いですね。コミュニティって最初の熱量がすごく大事だと思うんで。
くっつー:まずは興味がある方と一緒に作っていく。そこから広げていけたら理想ですね。

「TOS(トス)」は、初期メンバーを限定的に無料で募集し、少人数からスタートする計画です。参加のハードルを下げ、実際に関心を持っている人とのリアルなやりとりを通して、サロンの方向性をブラッシュアップしていきます。
店舗不動産の大家力を高めるために必要な視点とは?
やまや:最後に「店舗大家としての力をつける」って部分について、どう考えてますか?
くっつー:まさにそれが、このサロンの本質だと思ってます。住宅用の不動産って、今や大家さん向けのサロンがいっぱいあるんですよ。
やまや:たしかに。自分で物件を判断して、客付けして、っていう力をつけようって流れがありますよね。
くっつー:それと同じように、テナントでも「不動産屋に任せきり」じゃなくて、自分で判断できるようになる。それが目的なんです。
やまや:つまり、店舗不動産でも「使いこなせる大家」を目指すと。
くっつー:はい。物件の見せ方、テナントとの接し方、設定する賃料。そういう「テナントならでは」の知識って意外と知られてないですから。
やまや:自分の頭で判断できるって、すごく大事ですもんね。
くっつー:だからこのサロンは、ただ情報をもらう場じゃなくて「自分で考えて動ける大家さん」を育てる場所にしたいです。

「TOS(トス)」が掲げる理念は「知識を得る」こと以上に「自立したテナント大家になること」にあります。テナント不動産の運用は、住宅よりも商業性が高く、戦略や顧客目線が問われます。そうした複雑な現場に対応できる力を身につけるための実践的な学びの場が、このサロンの核です
この記事から学べる5つのポイント

1. サロン「TOS(トス)」はテナント特化型の新しい学びと支援の場
住宅不動産では当たり前になりつつある「大家向けサロン」ですが、テナント(店舗用)不動産に特化したものはまだ珍しい存在です。「TOS(トス)」は、テナント大家としての知識やノウハウを深め、実務に活かせるような実践型コミュニティを目指しています。
2. テナント大家の実務的な悩みに無料で寄り添う仕組みからスタート
空室や賃料設定、解体相談、テナント対応など、住宅とは異なる悩みに無料で相談できる場として立ち上げを構想。大家さんが「何から始めればいいかわからない」という悩みに寄り添う場づくりが意識されています。
3. 信頼性を担保する「物件規模」と「運用経験」の積み上げを重視
情報を発信する立場としての信頼性を築くため、くっつー自身も年収5,000万円規模のテナント不動産運用を目標にしています。数字だけでなく、物件の種類や地域性など幅広い経験を積むことで、実績に裏付けられた情報提供を目指しています。
4. 全国展開を見据えた「テナントの窓口」との連携で実現力アップ
「TOS(トス)」は、全国のテナント大家と連携し、加盟店ネットワークを活用して地域ごとの物件サポートが可能な体制を視野に入れています。学びだけでなく、実際の空室対策など具体的な成果につながる支援体制が魅力です。
5. テナント大家として「自立」するための本質的な学びを提供
最終的なゴールは、情報を受け取るだけの大家ではなく「自分で判断し、戦略を立てて行動できる大家」になること。テナント経営に必要な視点や判断力を養うことを通じて、より強い大家を育てることを目指しています。