こんにちはテナントの窓口です。
ロードサイドの物件をお持ちの大家さんにとって、テナント退去時の残置物をどう扱うかは悩みの種ですよね。
実は、安易に撤去してしまうと次の入居者が決まりにくくなったり、余計なコストがかかったりすることがあります。
この記事では、特に重要な「キュービクル」と「ポール看板」に焦点を当てて、損をしないための判断基準をプロの視点で分かりやすく解説します。
この記事でわかること
この記事はこんな方におすすめ
キュービクルとポール看板が問題になる理由

テナント入替の現場では、何を残して、何を撤去するかが必ず議題に上がります。その中でも、判断が難しく、かつ影響が大きいのがキュービクルとポール看板です。
居抜き・残地物でよく起きるトラブルとは
やまや:最近進めている案件で、残地物の話が出てきたんですよね。
くっつー:はい、よくあるテーマですね。
やまや:何を残すかって結構重要だなと。
くっつー:次のテナントさんの投資額に直結しますからね。
やまや:残っているとありがたいと言われることが多くて、特に大型設備は影響が大きいです。

残地物は、次のテナントの初期費用を左右します。設備が残っているだけで、出店判断が前向きになるケースは多くあります
次のテナント視点で見る「残っていると助かる設備」
やまや:最近特に聞くのが、キュービクルとポール看板です。
くっつー:まさに王道ですね。キュービクルがあって助かりました、という声がありました。
やまや:無いと困る業態も多く重要な設備です。ポール看板も、あれば良かったのにと言われました。
くっつー:視認性はやっぱり強いですからね。

次のテナントは、初期投資と集客力をセットで考えます。電気設備と看板は、最初にチェックされるポイントです
キュービクルとは何か?基本知識と役割

ここからは、キュービクルについて基礎から整理します。
キュービクルの仕組みと高圧受電の重要性
やまや:そもそもキュービクルって何なのか、改めて教えてください。
くっつー:高圧で電気を受け取るための設備ですね。
やまや:どんな店舗が使うんですか。
くっつー:コンビニや大型店舗が多いですね。

キュービクルは、高圧の電気を店舗用に変換する装置です。電力を多く使う業態では欠かせません
コンビニやロードサイド店舗で必須になる理由
くっつー:コンビニだと、ほぼ必ずありますよね。
やまや:そうですね、ほぼ100%です。
くっつー:最近は撤去される話も聞きますが。
やまや:事故の影響が大きいですね。
くっつー:安全面の問題ですか。
やまや:はい、管理責任が重くなっています。
くっつー:それでも必要な設備ですよね。
やまや:必要性自体は変わっていません。

安全意識の高まりで撤去が増えていますが、業態によっては今も必須設備です
キュービクルは撤去・解約してはいけない理由

ここは、特に強く伝えたいポイントです。判断を誤ると、工事や募集に大きな影響が出ます。
キュービクル撤去にかかる費用と投資インパクト
くっつー:キュービクルって、実はかなり高いんですよ。
やまや:いくらくらいですか。
くっつー:新品だと500万円くらいします。
やまや:そんなにするんですね。
くっつー:撤去すると、次はまた同じ投資が必要です。
やまや:それは大きいですね。

キュービクルは高額設備のため、残っているだけで物件価値が上がります
解約すると起きる工事遅延とコスト増のリスク
くっつー:もう一つ大事なのが、解約してはいけない点です。
やまや:その話、現場でも出ました。
くっつー:解約すると再通電まで1か月かかります。
やまや:工事が止まりますね。

停止や名義変更であれば問題ありません。解約だけは避けるべきです
なぜ最近キュービクルを撤去するケースが増えているのか

キュービクルは残したほうが良い設備ですが、現実には撤去されるケースが増えています。その背景には、現場でしか見えない事情があります。
過去の事故と責任問題が与える影響
くっつー:最近、キュービクルを撤去する会社が増えてますよね。
やまや:増えてますね。理由ははっきりしています。
くっつー:やっぱり事故ですか。
やまや:そうです。過去に事故が起きた事例があります。
くっつー:それで責任問題になったと。
やまや:結果的に、企業側が責任を負う形になったんです。
くっつー:それは怖いですね。
やまや:一度経験すると、残さない判断になります。

キュービクルは高圧設備のため、事故が起きると影響が大きくなります。責任の所在が曖昧だと、企業はリスクを取れなくなります
オーナー・テナント間で起きやすい認識のズレ
くっつー:オーナーさんとしては残したいですよね。
やまや:ほぼ全員そう思っています。
くっつー:でもテナント側は違う判断をする。
やまや:立場が違うので仕方ないです。
くっつー:オーナーさんは価値として見ますよね。
やまや:テナントは責任として見ます。
くっつー:このズレが問題になるんですね。
やまや:間に入る人間が重要になります。

残地物は「資産」か「リスク」かで見え方が変わります。仲介や調整役の説明が、判断を左右します
ポール看板の扱いはなぜ難しいのか

次に、もう一つ悩みの種になりやすいのがポール看板です。集客力は高い一方で、管理や安全面の問題があります。
ポール看板が敬遠される理由とリスク
くっつー:ポール看板も、すぐ撤去されがちですよね。
やまや:はい。理由はシンプルです。
くっつー:やっぱり危ないからですか。
やまや:高い位置にあって、大きいですからね。
くっつー:劣化すると怖いですよね。
やまや:倒れたら大事故になります。
くっつー:責任を持ちたくないと。
やまや:その通りです。

ポール看板は老朽化が進むと、倒壊リスクが高まります。管理責任が重く、敬遠されやすい設備です
視認性と安全性のバランス問題
くっつー:でも、集客力はかなり高いですよね。
やまや:ロードサイドでは特に強いです。
くっつー:遠くからでも見えますからね。
やまや:それがポール看板の最大の価値です。
くっつー:安全だけ見て撤去するのも、もったいない。
やまや:だから判断が難しいんです。
くっつー:バランスが大事ですね。
やまや:まさにそこです。

ポール看板は視認性が高く、集客に直結します。安全対策とセットで考える必要があります
ポール看板の残し方は3パターンある

ポール看板は、残し方によって評価が大きく変わります。現場で多いのは、次の3パターンです。
全部残す|盤面交換だけで使うケース
くっつー:一つ目は、全部残すパターンです。盤面だけ変えるやつですね。
やまや:中小企業には特に喜ばれます。
くっつー:初期費用が安いですもんね。
やまや:すぐ営業に入れて、スピード感がありますね。

既存看板を活用できるため、コストを抑えられます。小規模事業者には特にメリットがあります
基礎だけ残す|最も汎用性が高い選択肢
くっつー:私が一番いいと思うのは基礎残しです。ポール本体は撤去する形ですね。
やまや:基礎はデザインに関係ないですもんね。
くっつー:次に自由に建てられますね。
やまや:ロードサイドでは特に好まれます。
くっつー:大手にも対応できますね。

基礎工事は高額なため、残っていると大きな価値になります。汎用性が高く、募集力が上がります
全撤去|コストとデメリットを理解する
やまや:全部撤去するとどうなりますか。
くっつー:正直、もったいないです。
やまや:費用もかかりますよね。
くっつー:50万から150万円くらいかかります。
やまや:結構しますね。
くっつー:次に建てるとき、またお金がかかります。

全撤去は安全面では楽ですが、期的には不利になるケースが多いです
ロードサイド店舗で好まれるポール看板の考え方

ロードサイド物件では、出店企業のタイプによって求められる状態が異なります。
大手チェーンと中小企業で異なるニーズ
くっつー:大手チェーンはパッケージが決まっていることが多く、既存看板は使わないことが多いです。
やまや:だから基礎残しがいいんですね。
くっつー:中小は逆ですね。全部残しが助かります。

出店企業の規模によって、評価ポイントは大きく変わります。ターゲット想定が重要です
基礎残しが評価されやすい理由
くっつー:やっぱり基礎残しが万能ですね。
やまや:そう思います。
くっつー:後から選べるのが強い。
やまや:募集の幅が広がります。

将来の選択肢を残すことが、結果的に早期成約につながります
キュービクル・ポール看板を残す判断基準まとめ

最後に、今回の内容を整理します。判断に迷ったときの基準として活用してください。
撤去すべきなのは「危険なもの」だけ
くっつー:じゃあ何を撤去すべきですか。
やまや:落ちる可能性があるものです。
くっつー:安全第一ですね。
やまや:そこだけは妥協できません。
くっつー:それ以外は残す。
やまや:それが現実的ですね。

安全性の確認をしたうえで、残す判断をすることが重要です
次のテナント募集を有利に進める考え方
くっつー:判断に迷ったらどうすればいいですか。
やまや:一人で決めないことです。
くっつー:専門家に相談ですね。
やまや:それが一番早いです。
くっつー:結果的に早く決まる。
やまや:オーナーさんの利益になります。

残地物の扱いは、募集期間と条件に直結します
この記事から学べる5つのポイント

1. キュービクルを残すと次の入居が決まりやすい理由
キュービクルは店舗運営に欠かせない高価な電気設備です。これを大家さんが残しておくだけで次の入居者の初期投資が数百万円単位で浮くことになります。
コストを抑えたいテナントにとって非常に魅力的な物件になります。
2. キュービクルの契約を「解約」してはいけないリスク
退去時に電力契約を完全に解約してしまうと再受電までに1ヶ月以上の時間がかかります。その間は電気が使えないため内装工事の効率が悪化します。
結果として工事代金が1.2倍ほどに跳ね上がるリスクがあるのです。
3. ポール看板の撤去費用と「基礎残し」のメリット
ポール看板の完全撤去には100万円以上の費用がかかる場合もあります。看板の面だけを外してコンクリートの基礎を残しておけば次のテナントが再利用できます。
大家さんの撤去費用を抑えつつ物件の価値を維持できる賢い方法です。
4. コンビニなどの大手チェーンが撤去を選ぶ背景
以前は設備を残すのが一般的でしたが最近は大手チェーンほど撤去する傾向にあります。これは万が一の事故が発生したときに古い設備の所有責任を問われるのを防ぐためです。
企業のコンプライアンス意識が高まったことが影響しています。
5. 大家さんが判断すべき「残すべき設備」の基準
基本的には「次の人が使いやすく、かつ危険がないもの」を残すのが正解です。特に高圧受電設備や看板の土台などは汎用性が高く喜ばれます。
逆に老朽化して落下する恐れがあるものは安全のために撤去を検討しましょう。
最後までお読みいただきありがとうございました。キュービクルやポール看板の扱いで迷ったら、テナントの窓口までぜひご相談ください。